石川啄木
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かなしめば高く笑ひき 酒をもて 悶(もん)を解(げ)すといふ年上の友 石川啄木…
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世わたりの拙(つたな)きことを ひそかにも 誇(ほこり)としたる我にやはあらぬ 石川啄木…
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負けたるも我にてありき あらそひの因(もと)も我なりしと 今は思へり 石川啄木…
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殴(なぐ)らむといふに 殴れとつめよせし 昔の我のいとほしきかな 石川啄木…
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あらそひて いたく憎みて別れたる 友をなつかしく思ふ日も来(き)ぬ 石川啄木…
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治(をさ)まれる世の事(こと)無さに 飽きたりといひし頃こそ かなしかりけれ 石川啄木…
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敵として憎みし友と やや長く手をば握(にぎ)りき わかれといふに 石川啄木…
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わが去れる後(のち)の噂(うはさ)を おもひやる旅出(たびで)はかなし 死ににゆくごと 石川啄木…
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寂寞(せきばく)を敵とし友とし 雪のなかに 長き一生を送る人もあり 石川啄木…
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よりそひて 深夜の雪の中に立つ 女の右手(めて)のあたたかさかな 石川啄木…
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