石川啄木

  1. 大(だい)という字を百あまり 砂に書き

    大(だい)という字を百あまり 砂に書き 死ぬことをやめて帰り来(きた)れり 石川啄木…

  2. ふるさとの父の咳(せき)する度(たび)に

    ふるさとの父の咳(せき)する度(たび)に斯(かく) 咳の出(い)づるや 病めばはかなし 石川啄木…

  3. いと暗き 穴に心を吸はれゆくごとく思ひて

    いと暗き 穴に心を吸はれゆくごとく思ひて つかれて眠る 石川啄木…

  4. こみ合(あ)へる電車の隅(すみ)に ちぢ

    こみ合(あ)へる電車の隅(すみ)に ちぢこまる ゆふべゆふべの我のいとしさ 石川啄木…

  5. 浅草(あさくさ)の夜(よ)のにぎはひに

    浅草(あさくさ)の夜(よ)のにぎはひに まぎれ入(い)り まぎれ出(い)で来(き)しさびしき心 石川啄木…

  6. 鏡屋(かがみや)の前に来て ふと驚きぬ

    鏡屋(かがみや)の前に来て ふと驚きぬ 見すぼらしげに歩(あゆ)むものかも 石川啄木…

  7. やはらかに積れる雪に 熱(ほ)てる頬(ほ

    やはらかに積れる雪に 熱(ほ)てる頬(ほ)を埋(うづ)むるごとき 恋してみたし 石川啄木…

  8. かなしきは 飽(あ)くなき利己の一念を

    かなしきは 飽(あ)くなき利己の一念を 持てあましたる男にありけり 石川啄木…

  9. 腕(うで)拱(く)みて このごろ思ふ 大

    腕(うで)拱(く)みて このごろ思ふ 大(おほ)いなる敵(てき)目の前に躍(をど)り出(い)でよと 石川啄木…

  10. こころよく 人を讃(ほ)めてみたくなりに

    こころよく 人を讃(ほ)めてみたくなりにけり 利己の心に倦(う)めるさびしさ 石川啄木…




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  1. ヘンリック・イプセン

    真理と自由にとってもっとも危険な敵、それ
  2. フランソワ・ラブレー

    何事も行き着く所に落ち着くものである。フ
  3. 橋下徹

    相手方の価値観に訴え得る「お願い」だけが
  4. 相田みつを

    感情の 高ぶるままに 叱りしが あの子も
  5. フローベール

    男は女に嘘をつくことばかり教え、また女に
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